サムクロス考
「サムクロス > ナンプレ」
サムクロスはナンプレより断然面白い!
2007-02-23
面白さなんてのは人それぞれなので、こんな比較は無意味でどうでもいいっちゃ~いいことなんだけど、世間はサムクロスの面白さを知らないので(そもそもサムクロスを知らないというのが正しいんだろうけど)、少々オーバーな表現を用いればサムクロスの面白さに興味を持ってもらえるかとこんなタイトルをつけた。
確かにサムクロスがナンプレより面白いと考えるのは筆者の個人的な感想でしかないわけだが、根拠だってちゃんとある。
1)奥が深い
多くの人が興味を持ってのめりこむようになるものに共通する条件として
「シンプルで奥が深い」
てのがある。
シンプルてのは大概ルールがわかりやすくてとっつきやすいことになるわけで、その点はナンプレもサムクロスも同じだろう(ナンプレ好きからすればナンプレのほうがルールがわかりやすい、見た目に理解しやすいというのはあるだろう。その点においては譲歩してもいい)。
さて「奥が深い」についてはどうか。
これまで20年以上パズル界に関わってきて感じるのは、
パズル好きに思索好き多し
ということだ。「思索」とは広辞苑によると「物事のすじみちを立てて深く考え進むこと」とある。まさに数理系のパズルなどはこんな人でないとのめりこめないと思うのだが、ナンプレのヒットをみるにつけると世の中には意外と思索タイプの人が多いようだ。
そんな人にはナンプレもいいが、
是非サムクロスを解いてもらいたい。
絶対にその面白さがわかってもらえるはずである。
「奥深さ」だが、なるほどナンプレも解法(解く上でのテクニック)といったものがいろいろあってその魅力は大きい。解法が一つ一つ定義されてもおらず、名称もついていない(一部にはある)状況なのでナンプレにいくつ、サムクロスにいくつといった比較はできないのだが、少なくともサムクロスのほうが多岐にわたる。解法の合わせ技もあり、その組み合わせ方もまた奥深さを感じる要因の一つになるが、解法が多いだけにその合わせ技も多くなる。
▲このページ「サムクロス考~サムクロス>ナンプレ」トップに戻る2)大きなサイズのパズル
パズルの世界では
マニアックになればなるほど大きなサイズのものが解きたくなる
のだ。パズルを好きではない人にはウソのように感じるだろうが、真実といっていい。
辛いもの好きをみるといい。あんな辛いものを食べるのか!?という人がいるが、その人も最初から超辛いものを食べていたのではないはずだ。いや、中には生まれたときから平気だったのさ、と証言する人もいるかもしれないが、ほとんどの人は最初は一般レベルから始まっているはずだ。辛いもの好きはエスカレートするのだ。特に刺激の強いものには。
パズルのサイズもまたそうなのだ。
パズル好きの人は少々マゾっ気がある。
より難しい問題に「うんうん」唸りながら解くのが楽しい、そんな気質を持つ人が多い。のめりこんでいる人ほどそんな傾向があるように感じる。
マゾっ気という言葉では毛嫌いされるなら、
挑戦欲
とでもいえばいいか。
より難しい問題を解いていこうという挑戦的な姿勢。自分を試したいという気持ち。揺さぶられるのがたまらない、そんな感じがパズル好きにプンプンする。
単に難しいだけではなく、サイズが大きくなることの負担感もまた、その気持ちを刺激するのだ。
刺激はエスカレートする。
サイズが大きいものほど燃える、そんな人が多いのはこういうことなのだ。
脱線した。戻ろう。
ナンプレはサイズが大きくなるほど負担感が増す。大きくなると難しさ以前に、数字を探す手間が大きくなる。これは解法がどうのという以前の問題なので「負担」そのものだ。
これはキツイ。
筆者の個人的な感想では、ナンプレにおいてはサイズの大きさの3乗くらいに負担感が増す(ちょっと大げさ)。
さきほど、マゾっ気と筆者は書いたがなるほど「サイズが大きくなった負担感が好き!」そういう人もいる。だが、これはごく一部の話で、たいていは問題の難しさに苦しめられたいマゾっ気なのだ。そんな人に数字を探す「負担」はツライ。
では一方のサムクロスはどうか。これがまったくといっていいほど負担感が増さない。つまり、サムクロスはサイズが大きくなったのは単にボリュームが増えただけであって、難易度にはなんら影響しないのだ。
負担指数で表にまとめてみよう。
| 小さいサイズの 負担感 |
大きいサイズの 負担感 |
|
| ナンプレ | 1 (9×9) | 20(25×25) |
| サムクロス | 1 (9×9) | 1~2 (いくら巨大でも) |
うおー、
ちょっと極端なようだが、本当だ。個人的な差はあるだろうが、これに近いはずだ。
つまり、パズルにのめり込み、サイズが大きいものを解きたくなったときに素直に挑戦できるサムクロスに対し、ナンプレは挑戦しても挫折したり、大いに苦労させられもう二度と挑戦したくないと嘆くことになったりするのだ。この差は甚大といえよう。
3)デザインの美しさ
これも個人の嗜好の範囲といってしまえばそれまでだが、見た目の差があることには異論あるまい。異なるパズルなので当たり前だが、その表現に差がある。
ナンプレはデザインの工夫をしようがないほどシンプルであるため、今後も大きな発展があるかは疑問だ(劇的な変化があってもいいが)。
一方サムクロスは黒マスの表現によりデザインの工夫の余地がある。ニコリ刊『101%カックロ』の20ページに「カックロデザイン史」と銘打って黒マスの表現の変遷が説明されているが、そこに6種類の黒マスのデザインが紹介されている。
まだまだ改良の余地があり、いつかは誰もが美しいと感じるデザインに到達するだろう。
そうなると信じているし、期待している。

